置換基とは

有機化学の分野ではよく置換基という言葉を耳にすることが多いと思います。例えば置換反応などでよく出現する考え方マルコフニコフ則の解説でも置換基の名称が出ますし、立体化学の分野でも置換基の配置に付いて安定性を絡めてよく話題に上がります。

 

置換基とはアルコールであれば主鎖の炭素の骨格に対して付いている水酸基(-OH)やカルボン酸であればカルボキシ基(-COOH)、また、エステルであればエステル基(-COO)などが挙げられます。ここまではすんなりと理解ができるでしょう。

ただし、トルエン(メチルベンゼン)のように炭素骨格に炭素の鎖が付いているものはどうでしょう。この場合にはベンゼンが主で、メチル基が官能基すなわち置換基ということになります。お気付きですか?

 

つまりは、まずは構造の主軸を決めるのです。その鎖に付いているおまけの構造が置換基ということです。ですから絶対的にメチルは置換基!ではなくその時見ている構造の主軸が何かを探し、それ以外のおまけの構造が置換基ということになります。